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感染したらどうなるの?

感染したらどうなる

HIVに感染したら、体の中ではどのような変化が起こっているのでしょうか?
それを理解するためにまずは 体を守る免疫のしくみについて簡単に理解しましょう。

ヒトの体には、病原体を排除するための、免疫(めんえき)というしくみがあります。

血液の中の白血球の仲間たちがこのしくみを支えており、
その中でも 「CD4陽性細胞」 というものが司令官の役割を果たします。
病原体が侵入しても、司令官は仲間たちに様々な指令を出して排除していきます。

では HIVはヒトの体にどのように感染するのでしょうか・・・

血液、精液(さきばしり液含む)、膣分泌液などに含まれているHIV(エイズウイルス)は、傷口や粘膜から血管の中へ入っていき、 血管の中に入ったHIVは、大切な免疫の司令官であるCD4陽性細胞にくっついてしまいます。

くっついたHIVは、CD4陽性細胞の中を利用し、増殖していきます。
そして、もとのCD4陽性細胞は壊れてしまい、新しくできたHIVは次のCD4陽性細胞にどんどん感染していきます。

こうやって、HIVはヒトの体にとって大切な免疫のしくみを徐々に壊していきます。

治療しなかったらどうなるのでしょう?

ここでは、HIV(エイズウイルス)に感染し、治療をしなかった場合について説明します。

 感染初期 感染して2〜4週で発熱・のどの痛み・だるさ・筋肉痛といったインフルエンザのような症状が出る場合があります。
 無症候期 症状は数週間でなくなり、症状がない期間が数年〜10年ほど続きます。ただし、期間には個人差があり、1〜2年以内にエイズを発症する場合や、長期間発症しない場合があります。この場合も免疫力は少しずつ低下していきます。
 エイズ発症期 免疫力が更に低下してくると、しつこい下痢やひどい寝汗、理由のない急激な体重減少などがおき、さまざまな病気を引き起こします。これらの病気が、エイズ指標疾患にあてはまると、エイズ発症と診断されます。

この症状の流れは、HIV感染に気がつかず、治療をしなかった場合のものです。
現在では 治療法は進化しており、エイズ発症を抑えることができるようになっています。
HIVに感染しても、検査を受けて早期に発見することができれば、その分適切な治療を受けることができます。早期に治療を始めることができれば 非感染者と何ら変わりなく日常生活を送ることができます。 HIV検査を受けることはとても大切な事なのです。

では HIVの感染初期に見られる症状が出てきた場合、HIV感染しているのでしょうか?

HIV感染の可能性を考えたときには一番気になる点だと思われますが、
初期症状としてあげられるものは、他の病気の時にも多く出る症状のため、
症状からHIV感染を判断することはできません。

感染の可能性のある行為があって不安な場合は、
HIV検査を受けることがとても大切なのです。

 

参考資料
エイズ指標疾患23種とはどんな疾患なのでしょうか・・・

厚生労働省が定めるエイズ発症の基準となる23の合併症を一覧にしました。

1 カンジダ症(食道、気管、気管支、肺)
2 クリプトコッカス症(肺以外)
3 ニューモシスチス肺炎
4 コクシジオイデス症
(1:全身に播種したもの 2:肺、頚部、肺門リンパ節以外の部位に起こったもの)
5 ヒストプラズマ症
(1:全身に播種したもの 2:肺、頚部、肺門リンパ節以外の部位に起こったもの)
6 クリプトスポリジウム症
7 トキソプラズマ脳症(生後1ヵ月以後)
8 イソスポラ症(1ヵ月以上続く下痢を伴ったもの)
9 非結核性抗酸菌症
(1:全身に播種したもの 2:肺、頚部、肺門リンパ節以外の部位に起こったもの)
10 化膿性細菌感染症
(13歳未満でヘモフィルス、連鎖球菌等の化膿性細菌により以下のいずれかが2年以内に2つ以上多発あるいは繰り返して起こったもの。1:敗血症 2:肺炎 3:髄膜炎 4:骨関節炎)
11 活動性結核(肺結核又は肺外結核)
12 サルモネラ菌血症(再発を繰り返すものでチフス菌によるものを除く)
13 サイトメガロウイルス感染症(生後1ヵ月以後で肝、脾、リンパ節以外)
14 単純ヘルペスウイルス感染症
(1:1ヵ月以上持続する粘膜、皮膚の潰瘍を形成するもの 2:生後1ヵ月以後で気管支炎、肺炎、食道炎を併発するもの)
15 進行性多巣性白質脳症
16 カポジ肉腫
17 原発性脳リンパ腫
18 非ホジキンリンパ腫
(LSG分類による。1:大細胞型・免疫芽球型 2:Burkitt型)
19 浸潤性子宮頸癌
20 反復性肺炎
21 リンパ性間質性肺炎/肺リンパ過形成:LIP/PLH complex(13歳未満)
22 HIV脳症(痴呆又は亜急性脳炎)
23 HIV消耗症候群(全身衰弱又はスリム病)

参考資料: HIV/AIDS先端医療開発センター/あなたに知ってほしいこと